「写ルンです」きせかえデザインコンテスト

T-Shirts Order Print PRICE DOWN

送料0円キャンペーン 3500円以上のご購入で送料無料

10,000人の写真展

HOME>Artist Interview >中村至宏

少女を描く美術作家でもあり、音楽ユニットCalmloopの一員でもある中村至宏。
彼の描く少女とは?幼少期のダンゴムシに始まる「無常観」とは?深いのにあっさりしている不思議な人柄に迫ります。
個展開催中「The imaginary sky(大阪digmeout)」12月11日迄


■中村さんは美術作家の他に、音楽ユニット「Calmloop」のメンバー、アートレーベル「’Rillfu」の主宰と、いろいろ活動されていますね。

元々、大学でイラストレーションをやっていたんですが、24歳くらいで音楽も始めて、音楽ユニットCalmloopで活動する際、運営レーベルが要るという話になり、知り合いの作家さんたちも呼んでできたらいいなということで、’Rillfuを立ち上げました。様々な表現活動をしていますが、あまり区別はしていなくて。自分の内面的なものを表現するときに絵であり、音楽であり、映像であり、その時々でという感じです。音楽も絵と同じやり方でつくるから、あまり変わらないというか。

■同じやり方というのは?

キャンバスに全体の構図を描いて緻密に仕上げていくのと同じように、音楽も全体的にモチーフを決めて、楽器の音や環境音を、絵の具を選ぶのと同じ感覚で選んでいるような。

■音と絵の具は同じなのですね。繊細で美しい楽曲が印象的ですが、どのように制作しているのでしょうか?

マイクを使って波の音や風の音、動物の声を収録したり、環境音もピアノなど楽器音も区別せずに、音を音として扱って曲にするという感じです。

■11月11日にCalmloopからEP「From between the clouds」をリリースされましたが、添えられた言葉「いくつかの生誕と死の為に、花を添える事ができなかった者達へ捧ぐ」が印象的でした。

死を内包している、というのが自分の根源にあります。

3.11でたくさんの方が亡くなり、魂を慰める言葉が浮かんできました。元々「生き死に」「相対」をテーマにしたアルバムをつくっていたこともあり、リンクするものがありまして。


the bird flies to rift in the clouds

「この動画は九十九里浜で撮ったんですけど、真冬ですごく寒くてたいへんでした」舞踊家・大野一雄の世界のよう。

hopeful seed

「夢の中からきたものは、夢の世界に帰さなくては」ふと出会った風船が、もし夢の世界からきたものだとしたら。日常を非日常にする、少女のやさしい空想力を描いたもの。


「Pray for Japan」のPVではずっと空の映像が流れていましたね。あれは3.11を意識してつくられたのでしょうか。

そうですね、でも確たるメッセージが込められているわけではなく、ただただ祈りというか、魂の流れていくイメージです。空は流れていくじゃないですか。流れていくもの、時間や距離を感じるものに惹かれるんです。星も、時間ですよね。何億年前の光が今見えているという。音楽も時間なんです。5分あったら5分聴いてる間がその音楽の世界。逆に永遠を凝固させるものとして絵画があって、媒体としてそれぞれに特徴があるのがいいですね。音楽は静止物でないから、一瞬一瞬の連続で時間がつながる。空を眺めているのと同じような気持ちになれます。

■また、11月25日〜12月11日まで美術作家中村至宏として個展「The imaginary sky」を開催されますね。

絵の展示はこれまでの自分を振り返るという感じですが、昔から漠然と感じていた無常観というのが作品の根底にあります。

■絵画作品にはモチーフとして少女が頻繁に登場しますね。風景の中に佇む少女は虚無僧のようで、ドイツロマン派の画家フリードリッヒ(1774-1840)の「海辺の修道士」を思わせます。

そうですね、フリードリッヒの絵に「この光が永遠を象徴してる、死を象徴してる」といった解説がみられたんですけど、そういう感じが僕にもあります。同じ18〜19世紀のドイツの思想家でショーペンハウエルという人物がいるんですが、僕はこの思想家が好きで、この時代のドイツに何かあったのかしら、と連想しました。僕の根源にあるもの…例えば、虹は無数の水滴によって形成されています。あるいは「ゆく川の絶えずしてしかも元の水にあらず」(鴨長明『方丈記』)とあるように、川を形成している水は流れ続けている。世界もそれと同じだと思うのですよ。生き死にを繰り返して、維持形成されている。その上で、僕も意識や自我をもっているけど、世界という現象を維持するために生まれては消えていく、虹を形成する水滴みたいな存在だと思うんです。それが悲しいということではなく、ただただそういう感じ。無常観ですね。僕の作品に一貫してそれがあります。


Pickup Artist

富士フイルム関連サービス